目隠しフェンスの最適な高さの決め方を解説!法律の高さ制限も紹介

自宅に目隠しフェンスを設置する際に一番悩むのはフェンスの高さだといわれています。


そもそもフェンス設置の目的は、周囲からの視線カットや防犯です。

フェンスが低過ぎると、周囲からの視線が完全にはシャットダウンできません。

逆に高過ぎると圧迫感を感じたり、家の中が暗くなったりします。


今回は、目隠しフェンスの高さの決め方について解説します。

法律で決まっている高さの制限についても説明するのでぜひご覧ください。


目隠しフェンスを上手に活用すれば、ご自宅がさらに居心地のよい空間になるでしょう。


適切な目隠しフェンスの選択方法

フェンスの高さを決定する際には以下2点を十分に考慮する必要があります。


1. 目的を明確にする


2. 敷地の状況を確認する


以下で詳しく解説します。


目的を明確にする

そもそも、目隠しフェンスを設置する目的は何でしょうか。


「家の前の道路は車通りが多いので外からの視線が気になる」

「庭で隣家の方と視線が合ってしまいリラックスできない」

上記のように、目的はさまざまです。


目隠しを設置する目的を明確にすれば、必要な高さや隙間、デザイン性などでも選ぶフェンスは絞れます。

大切なのはどこで何をしているときに、誰から見られたくないかです。


目的が目隠しだからと、闇雲に高いフェンスを設置すればよいわけではありません。

どんな目的でフェンスを設置するのかを明確にすれば、自ずと必要な高さが見えてきます。


敷地の状況を確認する

隠したい場所と、見られる場所との位置関係の確認は重要です。

例えば、敷地や室内がまわりの道路より高ければ、低めのフェンスであっても視線を遮れます。

まわりの方が高い場合は、目隠しフェンスを高くするか、ほかの方法も併せて検討しなければなりません。


単純に敷地内からの高さのみを基準に考えてしまうと、実際にはフェンスの高さや形状が全く合わないケースもあります。

そのため、目的が果たせないフェンスが完成しかねません。

フェンスの設置を考えている場所は、敷地内外の両方からしっかり確認しましょう。


目隠しフェンスの高さ制限はある?

目隠しフェンスの高さは法律で定められており、いくらでも高くできるわけではありません。

ブロック上に目隠しフェンスを設置する場合は、建築基準法で合計で2.2m以内の高さと定められています。


現在の高さ制限は、平成13年1月6日に改正されたものです。

街中で2.2m以上の高さの目隠しフェンスを見かける場合があります。

これは、法令改正前に建てられたフェンスの可能性が高いです。


目隠しフェンスの場所別高さの目安

フェンスを設置する目的はさまざまです。

では、場所別の目隠しフェンスの高さは、どのくらいが目安でしょう?


ここからは、目隠ししたい場所別に、フェンスの高さの目安を解説します。


隣家との境界は高機能なものを

隣家との境界線に使うなら、ほぼ完全に目隠しできる防音性に優れているタイプが最適です。

外から見た場合でも目立ちにくい機能性を重視した、多段目隠しフェンスの設置を検討しましょう。


多段にすると一見コストがかかりそうで、心配になるかもしれません。

しかし、上段を目隠しフェンス、視線を遮る必要のない下段はフェンスを付けないタイプにすればコストを抑えられます。


あまりフェンスを高過ぎると、隣家の家の光を遮ってしまいトラブルになりかねません。

必要最低限の高さのフェンスに抑えましょう。


道路に面している場合は死角に注意

人通りの多い道路に面している場所に設置する目隠しフェンスもあります。

このタイプを設置するには、道路と家との高低差を考慮してください。

道路側のフェンスは高さ180cm程度が基準です。

一般的には家の方が高く作られているケースが多いので、道路から見て視線を遮れる高さを選びましょう。


高過ぎるフェンスを設置してしまうと、外からの死角が増えます。

外からの侵入者に、家を狙われやすくなる可能性も高いです。


道路側から見た場合のイメージも考慮し、後々後悔しないように高さ設定をしましょう。

なお、家の外観と合ったフェンスを道路側に設置すると、家全体の見栄えがよくなります。


リビングはほかのアイテムも併用して

建物の高さは地面から50~60cm高くなっているのが一般的です。

よって、目隠しフェンスもそれに合わせて高くする必要があります。


高過ぎるフェンスは、室内に陽の光が入りづらくなりがちです。

圧迫感が出るので注意しましよう。

視線に入らないギリギリの高さで、採光性や通風性に優れたタイプを選ぶようにしてください。


室内を完全に目隠しするなら、カーテンを閉め切ったり、リビングの掃き出し窓に目隠しステッカーを貼ったりしましょう。

見た目が気になるなら、フェンスにハンキングバスケットなどを付ける方法もあります。


庭まわりの雰囲気づくり

庭まわりの雰囲気づくりにも目隠しフェンスが活用されます。

庭から立った状態で外が自然に見渡せるため、座ると外が気にならない高さのフェンスが理想です。

高低差がなければ、150cm程度のものがよいでしょう。


グリーンと相性のよい、木目調のルーバータイプもぴったりです。

植物への通風や採光も確保し、目の粗いフェンスに植物を絡ませ目隠しと兼用できます。


設置の際には一帯を囲むのではなく、くつろぐスペースを中心に施工しましょう。

ご近所さんの方から見ても締め出された感じにならず、コストも抑えられます。


バスルームやトイレは不透明ガラスも

バスルームの場合は、湿気に強く通風性もありながら視線をカットできるタイプがよいでしょう。

ルーバーや面格子タイプなら、180cm~200cmくらいのしっかり隠れるタイプが最適です。


同時に半透明ガラスやカーテンなどの複数のアイテムを使い外から見えなくしましょう。


まとめ

目隠しフェンスの高さは設置の目的や設置場所、敷地の状況に合わせて選ぶのが大切です。

プライバシーを確保するのは重要です。

しかし、外から全く見えなくなると、隣人との関係悪化や防犯面でのリスクも高まります。


後悔や失敗をしないよう事前にシミュレーションを行い、最適なフェンスの高さを選びましょう。