フロアコーティングの種類別の特徴とは?ワックスとは何が違うのか

フローリングは、木材を主原料に使われる床材です。

暖かみがある床材として人気ですが、日々の生活で汚れや傷が気になりますよね。

フロアコーティングは、このような汚れや傷からフローリングを保護する目的で施工します。

ひとことでフロアコーティングといっても、数種類あります。

この記事では、フロアコーティングの種類別の特徴について解説します。


床材を保護するフロアコーティングとワックスの違い

フロアコーティングは、床材の保護を目的とする加工ですが、同様の目的で施す加工としてワックス塗布があります。

ワックスは、床材の保護と艶出しを目的として府塗布するもので、比較的皮膜が薄く定期的に上塗りする手間がかかります。


また上塗りを繰り返すとムラが出てくるため、2年に一度くらいは一度ワックスを剥離し、塗り直すことも必要です。


一方で、フロアコーティングはワックスに比べ皮膜が厚いため、ワックスよりも、より強固に床材を保護します。

一度施工すると持続力があり、一般的に10年程度はメンテナンスフリーになります。


コストの違い

ワックスはDIYでも施工できますが、フロアコーティングは基本的には業者に施工を依頼する必要があります。

そのため、コストについて大きな違いが出てきます。


ただ、一度施工すれば持続力があるフロアコーティングは、長い目で見ると低コストになる場合もあります。

定期的なメンテナンスが必要なワックスは、その都度資材費用や手間が必要です。


また、メンテナンスを怠るとフローリング自体が傷んでしまい、張り替えなどの費用がかかることがあるためです。


滑りやすさが違う

ワックスもフロアコーティングも、施工すると光沢が得られます。

一見どちらも滑りやすそうと感じますが、ワックスに比べ、フロアコーティングは滑りにくい特徴があります。


小さな子どもや高齢者がいる家庭の場合は、安全性を考えるとワックスよりもフロアコーティングの方が利便性は高いといえますね。


日ごろのお手入れ

日ごろのお手入れはどちらも必要ですが、ワックス保護の床とフロアコーティングの床とでは、手入れのしやすさにも違いがあります。


ワックスは耐水性に欠けるため、水拭きは高頻度ではできません。

また、アルコール系の洗剤を使った掃除も避ける必要があります。


ですが、フロアコーティングは耐水性や耐薬品性が高いものもあります。

そのため、床に油性ペンなどで落書きをされてしまった場合でも、フロアコーティングなら拭き取り掃除が可能な場合があります。


フロアコーティングの種類と特徴

持続力が高く、保護効果も高いフロアコーティングには、大きく分けると4種類あります。

種類により、その効果や特徴に違いがあります。


ウレタン系

フロアコーティングの中ではワックスに近いもので、比較的塗膜が軟らかく耐久性が他のフロアコーティングより劣ります。

耐水性はワックスに比べて期待できますが、耐薬品性や摩耗性についてはやや優れる程度となっています。


持続力は8~10年ほどなので、賃貸住宅などで頻繁に床材を張り替えるような場合には良いでしょう。


ただ場合によっては、5年もたないウレタン系コーティングもあるようです。

施工を依頼する業者によって違いがあるようですので、ウレタン系コーティングを検討する場合には、良く比較する必要があるでしょう。

コストは1平米あたり2000円ほどと、フロアコーティングの中では最も低コストです。


シリコン系

フロアコーティングとして、従来は一般的だったのがシリコン系です。

ウレタン系に比べ皮膜が硬く、光沢のある床に仕上がります。

床面が滑りにくいため、ペットを飼育している家庭にはおすすめできるコーティングともいわれます。


また、小さな子どもがいる家庭や高齢者がいる場合にも、滑りにくいため転倒防止につながります。

費用も比較的抑えられており、1平米あたり3000円ほどで施工可能です。


ガラス系

床面に薄いガラス皮膜を形成するガラス系コーティングは、耐用年数が15~20年ほどと長く人気は高くなっています。

撥水性や防汚性、耐薬品性などが高いため、常に床をきれいに保ちたい方に好まれます。

床の艶の出方を調整できるため、光沢を抑えた自然な仕上がりを好む方にもおすすめです。


ガラス皮膜は硬く、床に傷ができにくいのも特徴の1つです。

紫外線の影響や酸化といったものから守る働きもあるため、床材自体が劣化しにくくなるメリットもあります。


フロアコーティングの多くは、フローリングへの施工が一般的ですが、ガラス系はクッションフロアにも施工可能です。

ただし、コスト面ではやや高めで、1平米あたり3500~5000円ほどかかります。

床面積135平米の場合、47万~68万ほどかかる計算です。


UV系

今まで紹介した3種類のコーティングは、施工期間が2~3日と既存住宅への施工はやや難しいコーティング方法です。

ですが、UV系は施工期間が約1日と短く、既存住宅でも施工しやすいフロアコーティングです。


理由は、コーティング剤を塗布した後、他のコーティングは自然乾燥が必要なのに対し、UV系は紫外線を照射することで硬化させるため、乾燥に時間がかかりません。

塗布から硬化まで短時間で済むため皮膜にほこりが付きにくく、美しい仕上がりが期待できます。


またガラス系と同様に耐水性や耐摩耗性、耐薬品性に優れます。

耐久性も20~30年以上と長くなっています。

コストは4500~5000円ほどで、フロアコーティングの中では最も高くなります。

強い光沢が特徴的で、皮膜が厚いため床材に傷が付きにくいのも特徴的です。


まとめ

ワックスに比べ、耐久性や耐薬品性に優れるフロアコーティングは、近年人気が高まっている床の仕上げ方法です。

皮膜の種類により、その特徴に違いがありますので、施工する床の場所やコストなどを考慮しながら選ぶと良いですね。


それぞれの種類の特徴を活かしたコーティングを施工するためにも、フロアコーティングについてしっかりとした知識や実績をもつ業者に相談した上で施工するのがおすすめです。

フロアコーティングをご検討中の方は、ぜひ当社にご相談ください。