雨や雪、紫外線などから車を守ってくれるのがカーポートです。
実は台風が接近して強風を受けた場合は、屋根が飛びやすい構造になっているのをご存じでしょうか?
屋根が飛びやすいのは、カーポート全体が持ち上がるのを防ぐためです。
対策をしっかり行わなければ、飛んだ屋根材によって自宅が破損したり、近隣に被害をもたらしたりしてしまいます。
そこで今回は、台風に備えDIYでカーポートの補強方法や、壊れた場合の対処法について解説します。
そもそもカーポートの役割とは?特徴や取り付けるメリットを解説
カーポートとは、屋根と支柱だけの簡易的なガレージです。
車庫を作るのと比べて安価で簡単に作れます。
そんなカーポートの役割やメリットは以下のとおりです。
● 雨で車が濡れにくくなる
● 車の汚れを防ぐ
● 車に直射日光が当たるのを防ぐ
● 鳥の糞や雹などの落下を防ぐ
● 車に霜がつかなくなる
● 塗装の劣化を遅らせる
雨や日光はある程度防げますが、風への耐性はないので頭に入れておきましょう。
実は危険!カーポートを補強せずにいるリスク
カーポートはガレージと比較して簡素な造りなので、自然災害により壊れる可能性があります。
普段雪が多い地域はもちろん、異常気象によって普段積雪が少ない地域でも大雪が降る場合もあるので注意が必要です。
また、台風のような想定外の強風が吹いた場合も、大きな被害が見込まれます。
屋根材が飛ぶだけでなく、強度の弱いカーポートの場合は、柱が折れたり倒壊したりするリスクがあります。
そもそもカーポートの屋根は飛びやすい構造なので、その屋根が飛んで家にダメージを与える場合もあるでしょう。
台風に備える!カーポートをDIYで補強する5つの方法
台風が接近して大きな影響を受けそうな場合は、以下の5つの方法で対策を行いましょう。
1. 道具を使用して強化する
2. 固定しているネジやボルトの緩みを確認する
3. 周辺の環境を整理する
4. 屋根を外して屋根材が飛ばないようにする
5. 支柱を強化する
順番に解説します。
1.道具を使用して強化する
カーポートをDIYで補強する際は、以下のような道具を利用しましょう。
● 屋根材ホルダー
● 屋根補強材
屋根材ホルダーとは、屋根に取り付けるアルミ製の補強部材です。
屋根材ホルダーを設置すると、屋根材をサポートし、突風によるがたつきも抑えられます。
母屋補強材は、屋根の奥にある「母屋材」を補強する芯材です。
設置すると、母屋材の強度が上がります。
屋根材の補強は高所なので、十分に注意してください。
2.固定しているネジやボルトの緩みを確認する
台風接近前のチェックポイントとして、固定しているネジやボルトの緩みを確認しましょう。
ネジやビス、ボルトが緩んでいると、強風によってがたつき最終的には外れてしまいます。
また、ネジが緩んでいるとひび割れや破損につながります。
緩んだり外れたりしている場合は、入念に締め付けておきましょう。
ネジやボルトは経年劣化で緩む場合があるので、この機会にチェックしておいてください。
3.周辺の環境を整理する
カーポートの辺りを見回して、風で飛びそうな物は以下のような対策を行いましょう。
● 屋内に片づける
● 道具を使って固定する
屋外はもちろんですが、2階のベランダから物が落ちてくるケースもありますので、十分に注意してください。
強風で飛ばされてカーポートに落下したり、物が暴れて屋根材を突き破ったりする危険性があります。
購入の際に、頑丈な屋根材を選択すれば事故を未然に防げる可能性が高まります。
4.屋根を外して屋根材が飛ばないようにする
屋根材は、骨組みから飛ばされないよう、あえて外れやすい仕組みになっています。
しかし、飛ばされてしまうと修理が必要ですし、飛んだ屋根が人や物に当たってしまう危険性もあります。
強風にあおられると簡単に飛ばされてしまうので、樹脂製のような外せる物は台風が近づく前にあらかじめ外しておきましょう。
高所での取り外しになりますので、取り外す際は足場に十分注意してください。
5.支柱を補強する
片側支持タイプや後方支持タイプなど壁のないカーポートは、支柱が折れていると倒壊してしまいます。
そのため、台風がくる前に支柱を補強しましょう。
商品によっては補強パーツが付属している物もありますので、一度構造を確認してください。
着脱式であれば大規模な工事は不要ですし、台風時以外は外しておけます。
普段は片側や後方支持タイプのすっきりした形で利用可能です。
【注意】カーポート補強DIYをするうえのNG行為
カーポートの台風対策のために補強DIYをするうえで、やってはいけない対策もあります。
具体的には、以下のような対策が挙げられます。
● 屋根材が飛んでいかないようにネットをかける
● 屋根材が飛ばないように補強する
既出のように、屋根材が飛ぶのは骨組みなどが折れないように力を逃すためです。
屋根材が外れないと根元から折れて、骨組みから宙を舞って建物に直撃する可能性があります。
同じ理由で屋根にテープを貼り付けるのもNG行為です。
DIYで補強してもカーポートが壊れた場合の対処法
対策を施していても、想定外の強風で屋根が飛ばされるケースがあります。
その場合の対処法を解説します。
屋根やネジなどがなくなっていた場合は、台風が通り過ぎて安全に外に出られるようになったら回収しましょう。
万が一、近隣に損害を与えてしまった場合は報告と謝罪を速やかに行ってください。
また、台風で家の物が壊れてしまった場合、火災保険を利用して修理できるかもしれません。
火災保険は台風被害も基本補償に入っていますので、保険会社に問い合わせてみましょう。
まとめ
カーポートは、屋根が飛ばされやすい仕組みをしているので、台風による被害を受けやすいです。
カーポートが破損して飛ばされた破片が人や車などに当たらないように、対策を行いましょう。
対策方法には道具を使ったり屋根を外したりなどがあるので、周辺状況を考えながら行ってください。
万一被害に遭ってしまった場合は、火災保険が適用できる可能性があるので、保険会社に問い合わせてみましょう。