マンションの壁の構造とニーズ別のおすすめ工法を紹介!

最近では高額な新築マンションより、築年数が経っている中古マンションを格安で購入して自分好みにリノベーションする方が増えています。

どんなに部屋の中を理想的に仕上げられても、安全面に不安があるような建物には誰も住みたくないでしょう。

中古物件を購入する時には、耐震性や耐火性の他にも防音性なども事前に確認しておきたいところです。

マンションの安全性を見極めるには、マンション壁の構造を確認する必要があります。

今回はマンション建設の工法別の性能について詳しく解説します。


マンションの壁の構造は3種類

マンションの壁の構造は、


「鉄筋コンクリート(RC造)」


「鉄筋鉄骨コンクリート造(SRC造)」


「鉄骨(S造)」


の3種類あります。

以下に、構造別の特徴を記載します。


1.鉄筋コンクリート(RC造)の特徴

鉄筋コンクリート造とは、鉄でできた棒を芯にして、コンクリートを流して固めた素材を用いる、マンションでは最も普及している工法です。

RC造は、中低層マンションの壁や梁や梁などに使用されてきました。

近頃ではコンクリートを軽量化したり、新しい工法が登場したりした事で、20階建て以上の高層マンションでも多く採用されています。


RC造は耐久性に優れており、メンテンナンスをきちんと行っていれば120年程度も長持ちするとされています。

マンションの売買などを行う時などに、RC造りのマンションの耐用年数は47年だと聞いたことがあるという方も多いと思いますが、それはあくまでも減価償却の耐用年数です。


2.鉄筋鉄骨コンクリート造(SRC造)の特徴

鉄筋鉄骨コンクリート造というのは、鉄筋とコンクリートに加え、芯のところに鉄骨(H型鋼)を追加した構造のことです。

RC造との違いは鉄骨があるかないかですが、RC造同様の耐久性を持ち、受けた衝撃を上手く分散できる非常にバランスに優れている点が最大の特徴です。


耐久性はRC造りと同じく120年程度で、主軸に鉄骨が用いられている事から鉄筋とコンクリートで構成されるRC造よりも軽いのも大きな特徴です。

SRC造は、10階建て以上の高層マンションで採用されるケースが多く見られます。


3.鉄骨造(S造)の特徴

その名前の通りに、壁や梁や柱に鉄骨を用いた工法が鉄骨造です。

S造はコンクリートを用いず鉄骨だけなので、軽量化ができてしなやかさがあるのが最大の特徴です。


耐久年数は、しっかりメンテナンスをして60年程度で、RC造とSRC造の半分程度です。

S造には、鋼材の厚みが6mm以下と6mm以上の2つの種類があり、高層マンションには6mm以上が採用されています。


ニーズ別のおすすめ工法とは

中古マンションを購入する場合は、耐震性、耐火性、防音性が気になるところです。

ここではニーズ別のおすすめの工法を紹介します。


耐震性を求める方

耐震性を求める場合は、建物の工法よりも建物の耐震等級が高いかどうかを確認してください。

建物の耐震等級は1~3まであって、等級が1でも震度6程度の揺れには耐えられるようになっています。

しかし、等級2では等級1の1.25倍、等級3では1.5倍の耐久性があるため、できるだけ等級が高いマンションを選択した方が良いです。


耐火性を求める方

耐火性を求めるなら、RC造かSRC造を選択しましょう。

その理由は、2つの工法には不燃性の素材であるコンクリートが用いられているからです。


より高い耐火性を求めるのであれば、マンションの窓や外壁やドアや内装などの耐火等級を確認してください。

耐火等級は1~4まで設定されていて、4に近い物が使用されていれば、耐火性に優れていると判断できます。


防音性を求める方

防音性を重視するなら、RC造かSRC造を選択しましょう。

躯体にコンクリートが用いられている事から、吸音性が高いです。


より高い防音性を求めるなら、建物が防音設計になっているかを確認しましょう。

壁の石膏ボードを二重で入れていたり、防音窓を採用していたりすると、高い防音効果が期待できます。


マンションの内装壁について

購入したマンションをリノベーションする際に、マンションの壁の構造自体を変える事はできませんが、内装壁は思い通りに変更する事ができます。

マンションに限らず、最近では住宅の壁はクロス仕上げが主流となっていて、クロスは自由に選べるようになっています。


クロスを仕上げる内側には、石膏ボートと呼ばれる下地材が用いられており、これに自由に選んだクロスを貼って内装壁を仕上げていきます。

また、最近ではマンションの壁の一部をクロス以外の異なる素材にしてお洒落にする人が増えています。


クロスの一部分だけを異なる色にする方もいますが、クロスの代わりにタイルや本物の石や、漆喰や珪藻土などの左官材を塗って仕上げる方も少なくありません。

この場合は、石膏ボードの代わりに合板などを使用して仕上げたりします。


壁の一面だけでも異なる素材や色にすると、インテリアを同じような効果を発揮して、彩り豊かな生活が楽しめるようになります。

タイルなど異なる素材を壁の一面に使用すればそれなりの費用がかかりますが、一部分だけをタイルにしたり、クロスの色を変えたりするだけなら工事費用も抑えられます。


当社では、マンションリフォームを得意としており、これまで内装壁の施工も数多くこなしてきました。

部屋をお洒落にするテクニックもアイディアも豊富に持ち合わせておりますので、マンションの壁のリノベーションをご検討の方は、お気軽に当社までご相談ください。