歩道や家の敷地のコンクリートの地面に、木目調やレンガ調などのデザインが施されているものを見たことはありませんか。
これらはスタンプコンクリートと呼ばれるものです。
有名テーマパークなどでも採用されており、気になっているという方はいるかもしれませんね。
日本では10年ほど前から注目されている手法です。
そこで今回はスタンプコンクリートの特徴と、メリット・デメリットを解説します。
スタンプコンクリートの特徴
スタンプコンクリートはアメリカで発祥した手法です。
床面に打ち込んだ硬化前のコンクリートに、さまざまな模様がついた型を押し付け、表面に凹凸模様を施していきます。
スタンプのように型を押していくため、工場で大量生産したものを持込敷設するものではありません。
専門の技術者が現場で施工していきます。
押し方や強さによってその表情が変わりますし、独特の風合いが感じられます。
また型があれば施工可能なので、オリジナルの型を作れば唯一無二のスタンプコンクリートの施工が可能です。
スタンプコンクリートのメリット
スタンプコンクリートが注目されるのは、何かしらかのメリットがあるためです。
ではそのメリットについて目を向けていきましょう。
デザイン性がある
コンクリートのみで仕上げるのに比べ、デザイン性に優れている点が最大のメリットでしょう。
メーカーによっては1万種類以上の型があり、多くのデザインから自分が好きなものを選べます。
コンクリート自体にもカラーバリエーションがあるため、色と型の組み合わせでさまざまな表情を作り出せます。
また複数の型を組み合わせることで、デザインの幅も広がります。
タイルやレンガを敷設するより工期が短い
タイルやレンガで仕上げる場合、タイルやレンガを1つ1つ敷設する必要があります。
そのため多くの手間がかかり、施工時間が長引いてしまいます。
一方、スタンプコンクリートはコンクリートを流し込んでから、硬化する前に型を押し付けていくという工程なので、手間がかかりません。
そのため工期が短くて済みます。
工期が短いということは、それだけ手間賃が抑えられ、コストダウンにもつながります。
材料費が安い
タイルやレンガを購入するのに比べると、コンクリートのみで済むため、材料費自体が安く済みます。
手間賃が抑えられるというメリットとあわせ、全体的にコストダウンが叶います。
耐久性が高くメンテナンスが容易
コンクリートを一面に敷き詰めるため隙間ができにくく、そこから雑草が生えてくるといった心配がありません。
そのため維持管理が容易というメリットがあります。
さらにコンクリートは耐摩耗性が高く、コンクリートのデメリットといわれるひび割れも防止できます。
スタンプコンクリートのデメリット
人気が高まっているスタンプコンクリートですが、デメリットも存在します。
後悔しないために、デメリットにも目を向ける必要があるでしょう。
施工者により出来が左右する
コンクリートに型を押し付けていくスタンプコンクリートは、施工する人によって出来上がりが左右されます。
同じ型を使っても、すべて同じ仕上がりにはなりません。
よく言えば個性を感じられるといえますが、思ったような仕上がりにならない可能性があります。
資材が不足することがある
スタンプコンクリートの施工で使用するコンクリートは、一般的に使われているコンクリートではありません。
その資材の多くは海外からの輸入品となるため、時期によっては資材が不足し、施工ができない場合があります。
また安価といわれるスタンプコンクリートですが、輸入品なので時期によって割高になる可能性もあります。
2~3年ごとのメンテナンスが必要
型で模様を作るスタンプコンクリートは、最後にトップクリア塗装をします。
この塗装は経年劣化により剥げてしまうため、2~3年ごとには再塗装する必要があります。
耐久性には優れているスタンプコンクリートですが、このようなメンテナンスは定期的に実施しなければなりません。
メンテナンスを実施することで美しい外観が保たれるのです。
施工対応できる会社はまだ少ない
海外製のコンクリートを使用するなど、特殊な素材を使うスタンプコンクリートの施工は、どうしても対応できる会社が限られます。
特に地方では取り扱う会社が少ない傾向があります。
また専門技術を持つ人材もまだ少ない状態です。
地域によっては、スタンプコンクリートを施工したくでもできない可能性がありますので、事前確認が欠かせません。
まとめ
個性的なエントランスやアルコーブを希望する方におすすめのスタンプコンクリートですが、まだまだ施工できる会社が少ない状況です。
外構プランに悩んでいる、どこに依頼すればよいか分からないといった方は、一度ご相談いただければと思います。
ご希望に沿ったプランを提案し、納得できる外構やエクステリアづくりのサポートをさせていただきます。